所作美塾を開催いたしました🌸
8月のテーマは「贈り物」。
全4回にわたり、贈り物の由来や選び方、包み方、お渡しの仕方などについて学びを深めてまいりました。
最終回は、これまでの学びを振り返りながら、「礼儀作法のこころ」について、受講者様と語り合う時間が多くございました。
礼儀作法というと、
「堅苦しい」
「そんなものは必要ない」
そのように感じる方もいらっしゃるかもしれません。
けれども、礼儀作法は、決して日本だけのものではありません。
世界のさまざまな文化の中にも、人と人とが気持ちよく関わり、互いを尊重して暮らしていくための礼儀や習慣がございます。
その中でも、最も身近なものの一つが「挨拶」ではないでしょうか。
私自身、留学して初めて登校した日のことを、今でも忘れることができません。
慣れない土地で心細くバスを待っていた私に、バス停で一人のオーストラリア人の紳士が、
Hi(^0^)/
と、笑顔で声をかけてくださいました。
その明るい笑顔に、どれほどこころがほっとしたことでしょう。
オーストラリアでは、目が合えば目礼をしたり、気軽にあいさつを交わしたりすることが日常の中にありました。
挨拶には、相手の存在を認め、親しみや敬意を示すという、大切な役割がございます。
文化によって形は違っても、「あなたを認めています」という思いを表す行為であることは、世界共通の部分もあるのではないかと感じます。
私は幼いころから、
自分から挨拶をすること。
「ありがとうございます」と周りの方々に感謝すること。
迷惑をかけたら、「ごめんなさい」と素直に謝ること。
小さなことでも嘘をつかないこと。
誠実に生きること。
そのような、生きていくうえで大切な姿勢を、両親から教えてもらいました。
社会に出てから、たくさんの方々との出会いや、さまざまな経験を重ねる中で、その一つひとつの大切さを、あらためて感じるようになりました。
一方で、至らないことも多く、反省すること、後悔することもたくさんございます。
それゆえに、私は30歳のころから本格的にマナーやプロトコール、礼儀作法を学び始めました。
学びを深めていくと、
「なぜ、そうするのか」
という理由が必ずあり、その背景には、先人が大切にしてきた想いや願いがあることを知りました。
礼儀作法とは、人を縛るための決まりごとではなく、互いに心地よく暮らしていくための、穏やかで温かな先人の知恵なのだと感じるようになりました。
礼儀作法に、私はこれまで幾度となく助けられてまいりました。
意味を知らないまま「こうしなさい」と強制されれば、礼儀作法を窮屈なものとして受け止めてしまうこともあるかもしれません。
もしも礼儀作法の意味や理由を教えてもらう機会がなければ、知らないのも無理はありません。
私は、学ばせていただいたものとして、「なぜ、そうするのか」という意味や背景とともに、礼儀作法の大切さをお伝えしてまいりたいと存じます。
異国の地で心細かった私が、たったひとこと、
Hi(^0^)/
の挨拶で、安心できたように、温かなこころの循環が起こることをこころから願うからです。
私自身もまだまだ学びの途中でございますが、これからもご縁を大切にしながら、精一杯努めてまいりたいと存じます。
4回にわたり、受講者様と「贈り物」の奥にある、こころについて学びを深められましたことに、こころより感謝申しあげます。

所作美塾についての詳細は、ホームページ内「個人様向け講座」ページをご覧くださいませ。
