2017年に朝日新聞朝刊の「声」欄に掲載された読者投稿を紹介させてください。
とても有名なエピソードなので、ご存じの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
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「すてきな心がけ 学んだ相手は」
旅行会社に入ってすぐ、東京ディズニーランドが開業しました。最初は駐車場でバスの団体客に入場券を配る仕事。1ヶ月続くと「いつまでこんな仕事を」と落ち込み、会社を辞めたくなりました。
その駐車場に、バスを誘導しながら笑顔で楽しそうに働いている女性がいました。「ミッキーやドナルドと働けなくて残念やね」と言うと「いいえ。お客様が最初に出会うキャストが私なんです。こんなすてきな仕事はないです」と。なるほど。
翌日から私も笑顔で「こんにちは!」とやってみました。するとお客様から「ご苦労様」「ありがとう」という反応。びっくりです。自分の意識と行動を変えると相手の反応も変わることに気付きました。
それから34年。その女性は、我が家に帰ると「お帰り」と迎えてくれます。
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当時、埼玉県の会社役員の室田さんが投稿されました。
同じ出来事に出会っても、受け止め方が異なると、行動が変わり、結果、現実が変わってくることを教えてくれる、すばらしいエピソードです。
出来事「駐車場でのバスの団体客に入場券を配る仕事」
信 念
女性:「お客様が最初に出会うキャストが私なんです。こんなすてきな仕事はないです」
男性:「いつまでこんな仕事を」
と、それぞれが別の捉え方をしています。
この時のそれぞれの考え方は以下のようになるでしょうか。
女性: 仕事に意味を見出し、物事を肯定的に捉える前向きな考え方。
男性: 単調な仕事に意味を見いだせず、物事を否定的に捉える後ろ向きな考え方。
その結果はこのようになるでしょうか。
結 果
女性: 日々の仕事にやりがいを感じ、お客様からもとても喜ばれる存在になる。
男性: 落ち込み、会社を辞めたくなる。毎日が楽しくなくなる。
これは、まさに心理学者のアルバート・エリス氏の唱える理論です。
それぞれの頭文字をとって「A B C理論」と言います。
出来事=Activating events
信 念=Belief
結 果=Consequences
大事なのは、出来事ではなく、その出来事をどのように捉えるか<信念=Belief>こそが、鍵になるということです。
同時に思います。
当時の室田さんは、異なる相手の言葉を受け止め実践されました。
そして、
「自分の意識と行動を変えると相手の反応も変わる」
という気づきを得られ、室田さんの「素直さ」と「実行力」に大変感銘を受けました。
ディズニーランでキャストとしてアルバイトをしていたその女性は、その後の室田さんの奥様ということですね!
素直で実行力のあるすてきな室田さんだからこそ、魅力的な方とのご縁につながったのだろうと拝察いたしました。
たとえ単調な作業が続いたとしても、常にモチベーション高くプロフェッショナルに徹する姿に、アルバイトであろうが派遣社員であろうが契約社員であろうが正社員であろうが、プロフェッショナルに雇用形態は関係ないことも教えてくれます。
同じものを見ても、人それぞれ感じ方、受け止め方は異なりますが、どうせ同じ時間を過ごすなら、みんなが笑顔になれるような「すてきな心がけ」で、幸せな仕事と人生を過ごして行きたいものです。
Emiko Manners Academy
代表 小林 恵美子