No.29 マナーを本格的に学ぼうと思った2つのきっかけ②

私が本格的にマナーを学ぼうと思うきっかけとなったエピソード、「ビール空き缶事件」に続いて、2つ目、「握手赤面事件」について、ぜひお伝えさせてください。

 

日本からエジプトの首都カイロ空港までの飛行時間は、通常14時間ほど。

冬場になるとジェット気流(偏西風)の影響で、約15時間かかります。

毎回フライトするメンバーが異なりますので、全く同じメンバーで乗務することは2度とありません。

だからこそ、一緒にフライトできることだけでご縁を感じます。

化学反応が生まれるような、最高のチームワークでお客様に接客ができた時は、さらに強い絆が生まれます。

 

その日のフライトは、満席のお客様にも大変喜んでいただけた充実したフライトでした。

 

カイロ空港に到着後、「またぜひ一緒にフライトしましょう!」「素晴らしいフライトでした。本当にありがとう!」とお礼を言い合いながら握手をしました。

 

私は感謝の気持ちを伝えたくて、「両手」で握手をしました。

それを見た日本人乗務員の先輩が、「恵美子さん、握手は右手だけでするのよ」と教えてくださいました。

 

イスラム教やヒンズー教の方々は「右手は清浄の手、左手は不浄の手」との理由を知りました。

私は、自分の無知さに恥ずかしさで顔が真っ赤になりました。

「手」にも意味があるんだと驚きました。

先輩が教えてくださらなかったら、失礼な握手をし続けるところでした。

(握手のマナーについては、「右手」以外にも大事なポイントがありますので、ぜひ調べてみてくださいね!)

 

「ビール空き缶事件」と「握手赤面事件」を通して、宗教、習慣、歴史を知ることの重要性にも気づくことができました。

やはり、「知ることは思いやり」です。

 

それと同時に、マナーとは、ただ単に、自分をよく見せるためや恥をかかないためのものではなく、相手に心地よく過ごしていただくため、相手に恥をかかせないためのものであると確認することができました。

 

一見、マイナスに見える事柄から、たくさんの気づきと学びをいただくことができました。

改めて「ビール空き缶事件」と「握手赤面事件」に感謝です!

 

Emiko Manners Academy

代表 小林 恵美子

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