No.33 1・2・3・止・4・5・6・残心

授業や研修で大切にしていることがあります。

それは、「礼にはじまり、礼に終わる」

きちんと礼をすると、感謝の気持ちとともに、さぁ、これから心してこの時間に全力を尽くしていこうと気合が入ります。

受講者の皆さんも、気持ちの切り替えができているようです。

 

お辞儀をするときには、このようにリズムをとっています。

 

1・2・3・止・4・5・6・残心

 

まずは笑顔で相手の目を見てから、「1・2・3」で体を前傾させます。

「止」で下げ切ったところで止まります。

「4・5・6」でゆっくりと体を起こし、「残心」で相手の目を優しい笑顔で見ます。

 

ゆっくり丁寧に礼の練習をすることで、基本をしっかりと身につけることができます。

現場では、臨機応変に美しい所作で挨拶をすることができます。

授業や研修では、基本の所作を何度も徹底的に練習して、身につけます。

 

ところで、「残心」とは、所作の最後の瞬間まで相手を思う心を残すこと。

 

教室や研修を離れても、「お辞儀をするときは必ず最後に、残心と心で唱えています」と受講者の皆様は教えてくれます。

そして、「残心」をすることで、お客様からお褒めをいただくことが増えましたと嬉しそうに話してくれます。

 

なぜでしょう?

やはり相手を大切にしている気持ちが伝わるからです。

そして、もう一つの理由として、「残心」ができていない人の方が圧倒的に多いため、素敵な印象が強烈に相手に残るからです。

 

挨拶のとき、お会計のとき、もののやりとりをする時、最後にもう一度、笑顔で相手の目を見ていますか?

 

たった1秒の「残心」があるかどうかで、印象が異なります。

 

接客シーンでも商談のシーンにおいても、あなたの対応にご満足いただけることでしょう。

リピーターになっていただけることでしょう。

他の誰かではなく、あなたにお願いしたいと言っていただけることでしょう。

 

私は、2012年に小笠原流礼法の門下となり、「残心」の大切さを教えていただきました。

 

この「残心」が世の中に広がれば、もっともっと住み良い世の中になるだろうと真剣に考えております。

 

ですから、これからも「残心」し続けます。

「残心」を伝え続けてまいります。

 

ある日、ある専門学校でいつものように、始まりの挨拶をしたときのことです。

「1・2・3・止・4・5・6」と言いましたら、教室中に響き渡るような明るく大きな声で学生さんたちが

 

「残心!」

 

と叫んでくれました。

 

きっと今も「残心」を大切にして、素敵な人生を送っていらっしゃることでしょう!

 

最後までお読みくださりましてありがとうございました。

 

残心!

 

Emiko Manners Academy

代表 小林 恵美子

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